レッスン中に気を配ること
教科書ーママパパ対応
6.レッスン中に気を配ること
(1)違う教具を手にしているとき
レッスンの中、子どもがカリキュラムと異なる、先生と違う教具を 持っていることはよくあることです。
ママパパは「違うでしょ」と慌てて取り上げて、交換しようとします。
けれども、子どもは、自分が持っているものを取り上げられるのは 嫌なことです。
無理に交換しなくていいことをママパパに伝えましょう。 そして、ママパパが先生と同じ教具を持って見せればいいことを伝えます。
たとえば、合奏のとき、子どもがカラーボードを持っていたら、 ママパパがタンバリンを持ってリズムをとり、子どもはカラーボードで リズムをとっていればいいのです。
子どもは、楽しそうだな、と思えば、タンバリンをほしいと、自分から 手を出してきます。
また、カラーボードで、先生の言った色と違う色のボードを持っていることも あります。
そんなときには、まず、持てていることを褒めましょう。 そして、赤のときなら、ママパパが赤を持って子どもに「赤だよ」と 見せるよう促します。 キャラクターリズムカードでも同様です。
ちゅちゅちゃんのカードを持って、わんくんのリズムをとっているようなとき、 まず、リズムをとっていることを褒めることが大切です。
こんなこともあります。
「おかあさんとおさんぽ」の途中で、わんくんのリズムが聴こえてきたとき、 教具バッグに行く子がいます。
わんくんのキャラクターリズムカードを選んでいるのです。
こうした様子を見守り、「おかあさんとおさんぽ」の円からはずれても、 カードを取りに行ったことを褒めましょう。 子どもが起こした行動を見守り、思いを受け止めます。
子どもが「できた!」を実感できることが大切です。
こんなこともあります。
お絵描きリトミックをはじめて体験すると、クレヨンデビューが楽しくて いつまでもクレヨンをしまわない子どもがいます。
そんなとき、クレヨンを無理やり取り上げられたら、子どもは泣いて しまいますね。 ママパパが次の合奏のタンバリンを持ってきて、楽しそうにしていたら、 子どもも自然と、クレヨンよりタンバリンが楽しいと思えるかもしれません。
クレヨンで、タンバリンと同じようにリズムをとることもあります。
1回目は泣いて離さなかった子も、2回目、3回目になると、 自然に流れがわかって、自らクレヨンをしまうようになります。
無理にクレヨンをしまうわせることより、楽しいことが伝わることで 次への興味を持っていきます。
同じもの、同じ行動でなくてもいいということです。
子どもを見守ってあげるという気持ちを、先生もママパパも大切にしましょう。
(2)レッスン中に水分をとりたいとき
レッスンのときに、水分補給をしても構いません。
体験に初めて来られるときに、水分をお持ちいただくよう伝えます。
ただし、水分とは、水やお茶のことを指しています。
ジュースやスポーツドリンクは、おやつですね。
そして、レッスン中に飲むときには、端の方で、座って
飲んでいただきましょう。
紙パックの飲み物などは、原則、持って来ないように促し、
口がしっかりと閉まる入れ物 で、持ってきていただきましょう。
(3)兄弟を同伴しているとき
上の子、下の子を連れてくることもあります。
兄弟を同伴して参加することは、問題ありません。
しかし一つ、先生が気をつけることがあります。
それは、月謝を納めている生徒さんと同じレッスンをしない、ということです。
たとえば、おへんじのとき、月謝を納めていない兄弟の名前は呼びません。
存在を無視するのではありませんが、レギュラーの生徒さんもいる中では、
きちんと区別して対応しましょう。
レッスンに加わっていただくことは差し支えありません。
ママパパと一緒に参加していただきましょう。
(4)双子の参加のとき
基本的には、2人の子どもの対応は、ママパパにお任せします。
先生に余裕があるときは、手を貸してもよいですが、
特別扱いはしないようにしましょう。
「座ってリズムとってもいいですよ」と声をかけたり、教具の出し入れのとき
バッグを広げたり、必要に応じてサポートしましょう。
(5)障がいや自閉傾向のある子の対応
まず、特別扱いをしないようにしましょう。
体験前にママパパから相談を受けているときには、どう対応してほしいか、
必要に応じて、さりげなく、おききするといいでしょう。
障がいの度合いなどに、踏み入れる必要はありません。
ダウン症の子と自閉傾向あるの子でも違いますし、
肢体不自由の子への対応も異なります。
もっとも、リトピュアに参加している年齢では、障がいと判定されていない
場合があります。
ママパパが心配をされているときには、「お子さんの様子で気になることは、
メモしておくと、検診のとき聴き忘れなくていいですよ」とお伝えしましょう。