仕掛けを施した7つのカリキュラム

 

カリキュラムの仕掛け

 
 

7.仕掛けを施した7つのカリキュラム

(1)ペープサート

ペープサートは、引っ込み思案な子も大好きで、積極的になれる
カリキュラムです。

体験カリキュラムでは、わんくんなどキャラクターのペープサートを
準備しています。
年間カリキュラムでも、季節に沿ったものなどが用意されています。

このカリキュラムの仕掛けを、しっかりと理解納得して行ってください。
目的の効果が必ず出ます。

その目的とは、人見知りさん、ママパパから離れられない子、
泣いている子の「できた!」を、つくることです。

マグネットがついたペープサートを取りに来て、ホワイトボードに
貼りつける。

それだけのことですが、これを好きでない子はいない、というくらい
子どもの心をつかめるカリキュラムです。

結果的には、みんな好きで貼り付けることができるのですが、
なかなか取りに来られない子もいます。

まず、大事なことは、そのすぐに取りに来られない子を
察知することです。

ほんとうは、とても貼りたいのです。

ここで、大切なポイントは、取りに来られない子に先生が、
渡してはダメ、ということです。
決して手渡しせず、自分で取れた、となるように促しましょう。

来られない子の近くまで行って、その子が少し手を出せば届くような位置に、そっと差し出します。
こうして、ペープサートを、先生からもらったのではなく、
自ら子ども自身で「取れた」を演出します。
ここが仕掛けです。

子どもの手が伸びて、自分で取ることができれば成功です。

そのとき、「あ、取れたね~」と、すぐに言葉にします。

自分で取れたことを、強調しましょう。

このときママパパとも目を合わせ、「取れましたね」と、
「できた!」を共有してください。
ホワイトボードに貼りに行くのは、ママパパと一緒でもかまいません。

こんなふうに、自分で取りに来ることができない子を見つけて、
「自分で取れた、貼れた」につなげていくことが、大きな目的なのです。
そして、ママパパにも「自分でできましたね」と伝えましょう。

先生は、一人で取りに来られた子、なかなか取りに来られなかった子
どちらの「できた!」も見逃さずに褒めます。

必ず「できた!」と、子どももママパパも、満足する場面をつくることが
できるカリキュラムです。

体験レッスンの場合は、はじめての子どもばかりですので、
早く一人ずつの動きと個性に気づくことが、何より大切です。

このように、カリキュラムには意味があることを、深い部分で
理解して行うと、結果が変わってきます。
(※動画9.キッズ ♪キャラクターふれあい 上記内容を意識して動画の随所を観る)

(2)お絵描きリトミック

このカリキュラムの仕掛けは、人に見られること、人前で何かをすることが
苦手な子が、自分を発揮する場面
をつくるためのものです。

お絵描きリトミックも、みんなで一緒に行いますが、このときは、
それぞれが親子で楽しみます。
ママパパと子どもだけの世界をつくることができるカリキュラムなのです。
みんなの注目を受けることなく、ひっそりと楽しんでいいんです。

引っ込み思案なお子さんも、少しずつ自信を持てるようになり、
楽しそうにしている姿を、ママパパにも喜んでいただくことができます。

先生は、「ぐるぐる描けたね~」「赤で塗れたね~」などと、
そばに行って、目を見て、具体的な言葉で褒めましょう。

同時にママパパにも言葉をかけましょう。
具体的に褒めることで、認められたことを実感して、親子で
自信につながります。

ママパパと2人で、他の人を気にせず楽しめるカリキュラムですが、
みんなと仲良く一緒に参加できた、という実感も持たせてあげましょう。

お絵描きリトミックでは、元気に走り回っている子どもも、集中できる
場面なので、よいところを見つけやすいカリキュラムです。

このような仕掛けの時間であることを意識して、先生は落着いて
見逃さないで褒めてください。
(※定番動画13.14.15.キッズ お絵描きリトミック 参照)

(3)ダンス

3ヵ月間で一つの曲を仕上げていきます。
1ヵ月目、2ヵ月目、そして完成月の3ヵ月目と、この徐々にできるようになる楽しさを味わっていただきます。
そのために先生は、変化を注意して見守り、その都度の変化を言葉にしてください。

そして、大事なことは、このカリキュラムはママパパの楽しいを基準につくっている
ということを納得して進めることです。

振付は、ママパパが楽しめる真剣なダンスです。
先生は、子どもに難しいかな、などと思う必要はありません。

難しいことはなく、子どももそれらしくできる、それが可愛い!
というのが完成の目標なので大丈夫です。

狙いは、ママパパが真剣に楽しめる時間をつくる、というところに
あります。

振付は、2歳児キッズ、1歳児リトル、0歳児ベビーの3パターン用意して
あります。
2歳児キッズの振付は、ママパパがカッコよく踊れるものになっています。

曲目は、耳なじみのよいクラシックや日本の唱歌などが多く、
どれもリトピュアのアレンジで、ダンスバージョンにしています。

このカリキュラムは、ママパパが自分目線で楽しむことが目的です。

ママパパが真剣になって楽しくなって踊るから、子どもも一緒になって
ママパパに負けないように張り切って踊る。

ママパパが楽しそうなので、子どもも楽しい。

ママパパも子どもも楽しめる振付なのです。

ママパパだけが踊っていた、子どもはできなかった、
という感覚に、先生がならないことが大切です。

ママパパが楽しく踊っていたら、子どもは楽しいのです。

スローのところ、じっと待つところ、よく聴くところなど、
随所に取り入れた、全てを見据えたアレンジ、構成にしてあります。

このような意図をきちんと把握して、ママパパと子どもが満足できるように
レッスンを行いましょう。

そのためには、先生が自信をもって踊れるように準備しておくことが
必要です。

ママパパが本気で楽しめる、子どもも真似してできる、
リズム感あふれる音楽、
この仕掛けが施されています。
(※動画13.キッズ ベビー きらきら星変奏曲 ポンポン 参照)

(4)フラッシュカード

フラッシュカードには、大切な役割があります。

レッスンの中の「集中」です。

カリキュラム全体には、「動と静」があります。
このバランスに仕掛けがあります。

レッスンがはじまって、中盤に差し掛かるタイミングで、
このフラッシュカードにより、自然と集中を促すことができます。

これが、レッスン全体の中の一つの仕掛けです。
なので、先生はこの場面のコツを押さえて、効果的に行いましょう。

ほんとうに集中を促せるかどうかは、指導動画のとおりに
そのまま真似してできるかで決まります。

カードの名前を言うテンポを一定に、リズムよく言います。
このタイトルコールは、テンポが決まる重要な役割があります。
動画をよく見て学習してください。

子どもが見るときの隊形は、先生と対面で前に集まります。

また、カードの位置が高くならないように、いつも気をつけましょう。

カードの上の辺が胸のあたりです。

座っている子どもの顔が、カードを見上げていないか、確認しましょう。

フラッシュカードは、その一連の流れを、ショーのように行うことで、
子どもの集中を促すことができるカリキュラムです。
(※【定番動画】18.19.20キッズ・リトル・ベビー共通)

(5)お話リトミック

お話リトミックは、読み聞かせではありません。

お話リトミックは、作詞作曲と同じように捉えて、
ストーリーを3分間の曲として仕上げています。

一定のテンポでリズムを刻み、ときには、言葉にメロディーもあります。

言葉と言葉の間の部分も、拍を感じて流れてくださいね。

これが、もし、だいたいでいいと思い適当にしていたら、うまくいくものも
いかないので、よく学習してください。

歌と同じように、リズムも言葉もそのまま行えば、成功します。

子どもは集中し、目をキラキラさせて、絵本を3分間見入っています。

0歳からの子どもたちが、聴こうとする耳が全開になって、
夢中になってお話を聴くことができます。

「できた!」をたくさん見つけられる仕掛けになっているのです。

指導動画をよく見て、その仕掛けをそのまま行って成功させてください。

一人ひとりを見逃さない3分間をつくることができれば、結果として
生徒さん集客につながるわけです。

そのためには、絵本の文字を読んでいてはできません。
ストーリーが頭の中に入って、先生は一人ひとりの子どもたちの動きを
キャッチできる余裕をもって臨めるよう、動画を覚え練習してください。

(6)カリキュラムの「間」 (フラッシュカード⇒お話リトミック)

フラッシュカードから絵本まで、一つのショータイムのような流れで
行いましょう。

ポイントを押さえて、素敵に行ってください。

流れを確認しておきます。

一つひとつの流れの中の仕掛けを理解しておきましょう。

フラッシュカードはじまりの歌(シーシーシー、見るよ~)

フラッシュカード 4種類、行う

お話はじまりの歌 イントロ

手拍子、絵本を取りに行く

お話はじまりの歌

お話リトミック 3分間

この一つひとつの動作を、流れて行うことが大切です。
指導動画をよく見て学習してください。
(※動画6.キッズ ベビー お話しリトミック 参照)

ポイントは、
「手拍子、絵本を取りに行く」 この場面です。

先生は手を叩き、ママパパも子どもたちも、手拍子したくなる雰囲気を
つくります。

そのときは手を伸ばして、「皆さん、さあ!」 という感じで手を叩きます。

指導動画のとおり、先生が一連の動きをすると、意図したとおり、
ママパパも子どもたちも行動します。

細かな仕掛けを理解して、そのとおりに実行することが
何より大切なのです。

何のためのカリキュラムなのか、何でそうしているのか、
どうすればうまくいくのかを理解納得しましょう。

 
 

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