こんなママパパがいたときは
教科書ーママパパ対応
3.こんなママパパがいたときは
ママパパのタイプや、気になっていることを事前に察知し、気持ちよく
体験に参加していただけるようにしましょう。
いくつかの事例をご紹介します。
(1)人見知りで、不安そうなママパパ
子どもだけでなく、ママパパも人見知りタイプの方がいます。
事前電話でお話したときに、おとなしい方かな、人見知りされる方かな、と
いうことがわかると思います。
そういうママパパが来られたときは、早くリラックスできるように、
周囲のママパパに紹介し、ママパパ同士が関わりを持ちやすくします。
月齢の近い子の近くに、座れるよう誘導するのもいいですね。
共通の話題が見つかるので、自然におしゃべりができるかもしれません。
先生が気配りをして、話しやすい雰囲気をつくりましょう。
もし、月齢の近い子がいないときには、同性の子や、ママパパ同士の
年齢が近そうな方、住所の近い方の近くに座るように誘導します。
共通点を見つけるとよいです。
また、社交性豊かなママパパの近くもいいですね。
体験に来たときに、ママパパ自身が楽しかったと思えることが大切です。
先生は、どんなママパパも安心して入れる雰囲気をつくりましょう。
ママパパが安心して参加できることで、子どもがリラックスしてよい反応をします。
(2)おしゃべりしていて、話を聴いていないママパパ
お話しているママパパに、直接注意することは、ちょっとためらうこともあるでしょう。
また、ママパパもいい気持ちはしませんね。
そんなときは、ママパパに「お子さんのためにしてください」という論理で伝えましょう。
「ママパパが聴いてくださるから、お子さんもできるようになってきていますね」
「ありがとう!」
「ママパパがお話を聴く雰囲気をつくることで、お子さんが
話を聴けるようになっている」と伝えるのです。
ママパパができていれば、子どもはもちろん、お話が聴けるようになりますし、
ママパパもおしゃべりをしないでお話を聴くようにしよう、となります。
また、お話をするときには、毎回、座っている円を小さくすると、
先生の話に集中しやすくなります。
子どもも、円の外へ出ていきたいと思わなくなります。
毎回、このことを意識すると、先生のお話を聴く良い環境が自然に整います。
ママパパが必要性を納得でき、子どもが集中している姿を目の当たりにすることで、
「人の話を聴く」ことが、親子ともに当たり前のことになります。
(3)先回りしたり、手を出し過ぎたりするママパパ
子どもが何かをしようとすると、先回りしていろいろとしてあげてしまう
ママパパがいます。
子どもが、自分から行動することを見守ることが大事な時期です。
ママパパに、見守ってサポートする大切さを伝えましょう。
リトピュア式リトミックのカリキュラムは、先生の子どもへの
行動を促す声かけも、意識して間を考えつくっています。
それを、指導動画でお教えしています。(ここも意識して動画学習してください)
子どもの行動を促す場面、そのとき注意すること、言葉、タイミングが重要です。
レッスンで実践し、ママパパにも伝えましょう。
教具の出し入れのとき、シートを広げるとき、たたむときなど、ちょっとした
ママパパと先生の促しで、どんどん子どもの意欲を引き出すことができます。
このことをママパパに伝え、先生と同じように、言葉がけしていただきましょう。
たとえば、
「バックを広げて、タンバリンが見えるようにして、
どこかな~と、声をかけてくださいね」
「リズム音が聴こえると、自らカードを取りに行けましたね」
「これからも見守ってくださいね」
ママパパがどうしたら、どういう子どもの「できた!」を引き出せるのか
具体的にお話しましょう。
ママパパの言葉がけ次第で、子どもができていくことを経験すると、
ママパパも見守ることができるようになります。
(4)何もしないママパパ
一方で、子どもの後ろで何もしないで、子どもの様子を
見ているだけのママパパもいます。
子どもの成長のためには、見守ることも必要ですが、
一緒に動いて見せ、楽しいを共有することが大事です。
何もしないママパパは、どうしていいかわからないだけなのです。
先生は、その都度、「一緒にリズムをとりましょう」
「ママパパも立って一緒に動きますよ」とママパパにしてほしいことを明確に伝えます。
そして、笑顔でママパパと目線を合わせ、誘いましょう。
子どもは、大好きなママパパと一緒にできることが楽しいのです。
先生になって、初めて人の前に立つときは、どことなく恥ずかしい気が
するかもしれません。
けれども、先生が恥ずかしがっていてはいけないのです。
先生が遠慮していてはママパパも動けません。
ハッキリとした声で、タイミングよく声をかけましょう。
堂々とママパパを誘って、それが子どものためだということを伝えます。
先生が楽しく誘導して、ママパパが巻き込まれていく、という流れが大切です。
恥ずかしくない、楽しい空間をつくれば、結果的にママパパも子どもも
楽しめます。
カリキュラムの流れにのって、何をすればいいかがわかれば、何もしないママパパはいなくなります。
(5)レッスン中に写真を撮影するママパパ
子どもの様子を記録したいと、レッスン中に写真を撮影するママパパがいます。
このときは、他の子もいますので、自分の子を中心に撮ること、
WEB上で公開せずにお家で楽しんでいただくように促しましょう。
そして、レッスンを親子で楽しむことが大切なので、
今することのママパパへの声かけをして、誘い込んでいきましょう。
(6)マタニティママ
第2子、3子を妊娠中のマタニティママの参加も多いです。
まず、ママ本人の体調、時期に合わせ、無理をさせないことです。
事前に様子を聴いて、配慮します。
立ったり、座ったりする動きや、抱っこが多いカリキュラムでは、
事前に、「無理して抱っこしなくていいですよ」と声をかけましょう。
立って行うカリキュラムを、座ってリズムをとってもいいのです。
臨機応変に誘導しましょう。
長座(足を前に出して座る)動きも、マタニティママパパには辛いときがあります。
楽な体勢(正座やあぐら)でもいいと、声をかけましょう。
(7)パパの参加
先生は、パパだからと構えたり、緊張したりせず、ママと同じように、
普通に声かけをしましょう。
自然に誘えば、何の違和感もなく、パパもその場の雰囲気に溶け込めます。
写真を撮影するためにママと一緒に参加したパパの場合も、
レッスンに巻き込んでいきましょう。
おじいちゃん、おばあちゃんが来られたときも、同じです。
様子を見て、一緒に動いてもらうように誘ってもいいですね。
一緒に来られたご家族は、気を使われる場合が多いので、
積極的に声をかけて居やすいように配慮しましょう。